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そのドレスのことは、ちょっと前から気になってました。私たちの会に所属する「現代の名工」、向江さんがとあるオペラ歌手の方のドレスを製作していて、それが今、ご自宅であるお教室にあることが。

先週末、たまたま向江さんから会社に電話があり、お話しさせていただいたときのこと。

「先生、前おっしゃってたドレスのことなんですが・・・。」
「あ、あれは今日発送するからもう箱に詰めて送るだけにしてありますよ。」
「えっ!?」

私の記憶では、今月末までは宮崎にある予定でした。

「先生!そのドレスの写真、ホームページに載せたいから写真撮らせてください。」
「いいですけど、今日の15:30には宅配業者の方がみえるから、それまでじゃないと・・・。」
「分かりました。ホームページでお世話になったカメラマンの方に行ってもらいたいので調整します。」

カメラマンの方に連絡しました。快く引き受けていただきました。その際、

「今日の午後だけが、たまたまスケジュールが空いてたんですよ~。他は全部埋まってたんです。タイミングってあるんですね~。」とのこと。

まさしく、そのとおり。
全てがギリギリのタイミングでドレスの写真を撮ることができました。


後日送られてきた写真を見ると、それはそれは美しい写真の数々。
聞くところによるとこのドレス、宮崎県出身の新鋭のオペラ歌手 宮田珠江さん がドイツのステージで日本の文化のPRも兼ねてお召しになられるそうです。

なんでも、宮田さんは向江さんがファッションショーで使ったこのドレスに一目惚れして、自分用に仕立て直してもらったとのことです。


男性の私が見ても、つくづく「美しいな~。」と感じるドレスです。
特に、向江さんが今回おっしゃってたのが、刺繍の繊細さ。
ドレス全体にわたって1~2㎜単位で施された刺繍は、何と一針一針全てご自身の手縫いだそうです。何というか、ちょっと想像を絶する作業です。

実は、このドレス、着物をベースにしてリメイクしてあります。
よく見ると、日本古来の文様が多いですね。きっとこんなのは海外の方々の目には新鮮に映ることでしょう。

この記事を編集しながら、もしかしたら製作する人が魂を込めて作ったものには、ある種の生命感のようなものが宿るのかもしれないな、と感じました。

撮影したのは、向江さんのお教室の裏庭なんですが、ドレスをじっと見ていると、実家から巣立つのをちょっとさみしがって庭を散歩しているお嬢さんのように見えてきます。不思議ですね。

どうか、宮田珠江さんとこのドレスが一緒になって世界に大きくはばたき、一回りも二回りも大きくなって宮崎に帰ってきてくれますように。

※ 今回の記事はいずれこのブログとは別のページでとりあげるつもりです。

<関連ページ>
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